日持ちさせるために冷凍保存させておいた肉を解凍したとき、まるで血のような赤い液体が出てきてしまうことがあります。
これを「ドリップ」と言います。
肉からドリップが出てしまうということは、つまり肉の旨み成分が流出してしまっているようなものです。
「肉を冷凍保存、解凍してもドリップが出ないようにする方法なんてあるの?」
ということで今回は、
・そもそも「ドリップ」ってなに?
・肉から出てしまったドリップを処理する正しい方法は?
・肉からドリップが出ないようにする方法ってあるの?
ということについてご紹介していきたいと思います。
目次
肉から出るドリップとは?
まずは冷凍した肉を解凍したときに出てくる「ドリップ」とはなんなのか、ということについてご紹介していきましょう。
ドリップというのは肉の内部から分離して出てきた液体のことを指しており、この液体にはうまみ成分やタンパク質が含まれています。
ですから、ドリップが出てきてしまうと肉の味が落ちてしまい、美味しくなくなってしまうというわけなんですね。
「じゃあ出てきてしまったドリップも一緒に入れて料理すればうまみも戻るのでは?」
そんなことを考えてしまいそうですが、これは全く意味がありません。
あくまでもドリップは肉の中にあったときにだけそのはたらきや力を発揮してくれるのであって、一度外に出てしまった状態では無効になります。
ドリップを処理する(洗う)方法
ドリップはうまみ成分が出ていってしまうだけでなく、臭みを出してしまうというデメリットもあります。
ですから、買ってきたお肉から既にドリップが出てきてしまっている場合、キッチンペーパーでしっかりと拭き取っておくようにしましょう。
こうすることで少しは肉の臭みが出ないようにすることができます。
あまりにもドリップがたくさん出ている場合には、流水で軽く洗い流してからキッチンペーパーで拭き取ってください。
肉からドリップが出ないようにする対策
肉からドリップの流出を防ぐには冷凍保存するのが一番です。
冷凍している間はドリップが出ることはありませんので、旨み成分が出ていくのを防ぐことができます。
ただし、ここで注意したいのが解凍方法。
肉に急激な温度変化を与えるとドリップが多く流出してしまう原因になります。
そこで解凍する場合は以下の2つのやり方で常温に戻してください。
1.冷蔵庫で解凍する
所要時間:10時間
冷凍保存されている肉を冷蔵庫に移してゆっくり時間をかけて解凍します。
こうすれば肉に急激な温度変化を加えることなく解凍することができます。
ただ、冷蔵庫に移して解凍する方法だと10時間くらいかかってしまうので、肉を使う前の日から解凍を始めておく必要があります。
2.氷水を使って肉を解凍する
所要時間:2〜3時間
冷凍されている肉をジップロックなどに入れ、それを氷水に浸けてゆっくりと解凍します。
このとき、水温は0℃以上になってしまわないようにするのがポイントです。
この方法なら2~3時間で解凍することができますが、冷蔵庫に入れて解凍したときと比べれば少しドリップが出てきてしまうこともあります。
【まとめ】ドリップは肉にとって必要な液体だった!
解凍した肉からドリップが出てきてしまうのは仕方のないことかと思いましたが、解凍方法に気を付ければちゃんと防ぐことができるんですね。
・ドリップには肉のうまみ成分やタンパク質が含まれている
・肉からドリップが出てしまっている場合は、流水で軽く洗い流しキッチンペーパーで拭き取ると良い
・冷凍肉を解凍するときはゆっくり解凍させることでドリップが出てくることを防ぐことができる
スーパーでお肉を買うときも、ドリップの出かたが少ないものを選ぶようにしたいですね。