青森には、青森ねぶた・弘前ねぷたと呼ばれる祭りがあることをご存知ですか?
ほぼ同じ日程で行われるこの祭。
「ねぶた」と「ねぷた」の違いはなにかと聞かれると難しいですよね。
名前の違いから由来、歴史など青森の祭りについて深く知ってみませんか。
「ねぶた」と「ねぷた」何が違うの?
まずはそれぞれのお祭りを動画でご紹介。
【青森ねぶた祭】
【弘前ねぷた祭】
青森ねぶた祭りは全国的にも有名で、NHKで中継などもされるため、見たことがある方も多いかと思います。
実は青森県津軽地方では、この有名なねぶた祭りのほかに、各地でねぶた・ねぷた祭りが行われます。
では、ねぶたとねぷたの違いはなんでしょうか。
ねぶたは人形型、ねぷたは扇型と聞いたことはありませんか。
広くこのように認識されていますが、本来の意味としてはこれは間違いなのです!
実は、訛りによって呼び方に地域差があるためなんです。
同じ津軽弁を使う津軽地方でも、地域により訛りが違い、そのため、「ねぶた」と「ねぷた」も元は同じ言葉なのです。
はっきりとどの地域で分けられるかというのは曖昧ですが、弘前市周辺津軽南西地域では「ねぷた」、青森市周辺では「ねぶた」と呼ばれています。
古い文献などは、漢字で記しているため「ねぶた」と「ねぷた」どちらが発祥かは、はっきりとわかりません。
青森ねぶたと弘前ねぷた
青森県内にはたくさんのねぶた・ねぷた祭りがありますが、今回は中でも有名な「青森ねぶた」と「弘前ねぷた」の違いについて掘り下げてみましょう。
【青森ねぶた】
- 日程: 8月2日~7日
- 種類: 横幅の大きな人形型が20台ほど運行
- 祭りの様子: 囃子・ねぶた・跳人で大いに盛り上がる
- 掛け声: 「ラッセラー」
- 参加方法: 跳人の衣装を着ていれば誰でも参加可能。当日の飛び込み参加もOK
【弘前ねぷた】
- 日程: 8月1日~7日
- 種類: 高さのある大型のものから小さいものまで扇型を中心に80台ほど運行
- 祭りの様子: 「ヤーヤードー」の掛け声とお囃子とともに練り歩く
- 掛け声: 「ヤーヤドー」
- 参加方法: 祭りに参加する場合は、曳き手の募集をしている団体に申し込みが必要
ねぶたの歴史
奈良時代に中国から伝わった七夕祭りと、古来から津軽にあった精霊流し・虫送りなどが変化したものという説があります。
1593年に津軽為信が京都にて秀吉の御前で「津軽の大灯篭」を紹介して以降、年中行事となったと言われ、現代のような大型のねぶたになったのは戦後と言われています。
ねぶた祭が企業中心になって運営されるようになり、観光資源となったのもこのころからです。
ねぶたの語源
語源には諸説あります。
「眠り流し」という、農民行事が発展し、それが訛ったものという説があります。
津軽弁では「眠たい」を「ねぶたい・ねぷたい」というのでこれが、語源になったのではと言われています。
「ねぶた」と「ねぷた」まとめ
青森ねぶた祭りも弘前ねぷたまつりも、もともとは同じものだったということがわかりました。
津軽弁はとても難しく地域によっても言葉の違いがあるので、こうして同じ語源を持つ祭りでさえも呼び名が変わっていくのですね。
青森・弘前以外でも、五所川原・黒石・大湊・浅虫などでも行われるお祭りです。
地域により様々なねぶた・ねぷたを見ることができるというのは、ほかにあまりない祭りではないでしょうか。
青森県内のさまざまなねぶた・ねぷた祭り巡りなんて、新しい楽しみ方ですね!
ぜひ挑戦してみたいものです。
みなさんも、これを機に青森の暑い夏を感じてみませんか?