毎年5月5日というと、端午の節句「こどもの日」ですね。
餅を包んでしまうほど大きく、主役よりひときわ目立つ柏の葉っぱとはどんなものなのでしょう。
また、そもそも柏餅って何で葉っぱにくるまれているのでしょう?
あまり考えたことはありませんでしたが、これを機に調べてみました!
種類、や柏の葉っぱがないときに使える代用品についてご紹介しましょう。
柏餅の葉っぱって何の種類?
一般的に「柏」というとヒノキ科の柏の木を指します。
でもその葉っぱだと細長い形で、餅をくるむには小さいうえに、葉の表面のギザギザがない「コノテガシワ」という種類だそうです。
ごく一般に見る柏餅の大きな葉っぱは正式には「槲(かしわ)」といい、同じ「かしわ」と読むブナ科の葉っぱなんです。
実は柏餅に使用している葉っぱは、地域や餅の中身によって種類が違うんです。
槲の木は主に東日本に多く生息し、江戸時代に定着した端午の節句の料理に使われたという説があります。
当時縁起物だった「餅」を包んだり、振る舞う料理の皿として使ったようですね。
一方で西日本には、この槲の木が少なく、同じ端午の節句には「サルトリイバラ」という槲の葉っぱに似たものを使っていました。
サルトリイバラの葉の特徴は、葉の表面がツルツルしていること。
こちらの葉っぱではお餅を包むというよりは、挟むという感じで柏餅になっているみたいです。
柏餅の葉っぱとして代用できるもの
柏餅を手作りされる方も多いと思います。
気持ちのこもった、端午の節句にふさわしいのですが、一般の人で槲の葉っぱを得るのは至難の業といえるでしょう。
先述の通り、いつも目にしている柏餅の葉っぱの「槲の木」はどこにでもあるわけではないのです。
西日本でよく使われる「サルトリイバラ」も葉っぱの代用としてよく使われますが、他にも「コナラ」「ホオノキ」「ミョウガ」「ナラガシワ」などの葉っぱも代用している地域があります。
いずれの葉っぱも大きいので、餅をくるむのに適しているからでしょう。
槲の葉っぱやサルトリイバラ、ナラガシワはインターネットでも販売され、今では簡単に手に入るので柏餅を手作りするなら安心ですね。
もう一つの代用品として挙げられるのは「ビニール」の葉。
生製品ではないので傷むこともなく、香りが餅につくのが苦手な方にはもってこいです。
桜餅にも、よく見た目がそのままのビニール製の葉っぱが使われているように、柏餅にも代用品として用いられます。
柏餅は実は槲餅だった!
これまで柏餅の葉っぱは、名前の通り柏の木の葉っぱだと思っていましたが、正式なものは同じ読みでも種類の違う「槲」だったのですね。
意外な事実が明らかになった柏餅、代用品もあったとは。
これまでを振り返ってみましょう。
※柏餅の葉っぱは本来のものと違った種類だった。
本来使われている葉っぱは同じ「かしわ」でもブナ科の広葉樹の槲の木だったのです。
では「柏」は何?ということになりますが、ヒノキ科の針葉樹でした。
槲の木の葉っぱは、新芽が育つまで古い葉が落ちることがないということから、子どもが産まれても親が死ぬことがないという意味にたとえられ、子孫繁栄につながるともいわれ、柏餅に使われるようになったと言われています。
※柏餅の葉っぱの代用品はたくさんあった!
主に東日本で多く生息する「槲の木」ですが、端午の節句で柏餅を食べるのは全国区ですね。
西日本では槲の葉っぱの代わりに、サルトリイバラなどの大きな葉っぱが使われていました。
今でもその名残で、サルトリイバラの葉っぱを使った柏餅があります。
この場合は包むというより、二枚の葉で挟むというスタイルですね。
どちらがお馴染みの柏餅かは、地域によって違うようです。
あなたの柏餅はどっちでしょうか、思い出してみてください。
スーパーでは、ビニール製の葉っぱも使われています。
臭いが気になる人や、生の葉っぱはちょっと…という方にはこの葉っぱが一番かもしれませんね。