妊娠中はマグロを食べてはいけないと聞いたことがあるかもしれません。
お寿司やお刺身が大好きなのに、我慢するなんて無理!という妊婦さんも多いと思います。これまで食べてきたのに、いきなり食べられなくなるなんて嫌ですよね。
実はマグロには水銀が他の魚よりも多く含まれており、胎児に神経障害が出ると言われています。
しかし、正しい知識を頭に入れておけば、全く食べてはダメという訳ではありません。
マグロが大好きな方は、是非この記事を読んで、マグロの摂取量に気を付けてみてくださいね。
妊娠中のマグロは何貫まで食べていいのか
厚生労働省が提唱する摂取量
マグロの摂取量については、厚生労働省が「週に80gまで」と定めています。40gを週に2度食べても良いですし、80gを1度に食べても良いですが、摂取許容量を超えないように注意しましょう。
マグロ80gってどのくらい?と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。お寿司1貫に乗っているマグロ1切れはおよそ15gですので、お寿司の場合は5貫程にとどめておきましょう。
また、トロや大トロはさらに水銀が多く含まれているため、3~4貫以内に収めるのが良いでしょう。
恐ろしい水銀中毒とは
マグロに含まれている水銀。メチル水銀というものです。
これは食物連鎖により、小さな魚よりも大きな魚の方に水銀が多く含まれているため、マグロは要注意ということになりました。マグロだけでなく、鯖よりも大きな魚にはメチル水銀が含まれている場合がありますので、摂取量に気をつけるようにしましょう。
このメチル水銀は、お母さんの胎盤を通して胎児にどんどん運ばれていきます。厄介なことに、赤ちゃんはこのメチル水銀を自分で排出することが出来ないため、神経障害や知能の発達に影響が出るとされています。
自分の食べた物で赤ちゃんに障害が出るのは避けたいですね!
食中毒にも要注意!
妊婦さんは「生ものもダメ」とよく聞きますね。妊婦さんは普通の人より免疫が落ちていることが多く、食中毒にもかかりやすくなっています。下痢が続くとお腹も張りやすく、また出血する危険性も高くなります。
また、妊娠中は薬物治療も出来ないため、回復が遅れます。
生ものが全てダメという訳ではありませんが、魚に関して言えば、鮮度が良いものだけを食べるようにし、2日目の刺身やお寿司などは食べないように気をつけましょう。昨年話題になったアニサキス問題もありますので、なるべく生ものは避け、焼き魚や煮魚などで楽しむようにしましょう。
この魚にも要注意!
食物連鎖により、鯖より大きな魚は要注意と言いました。お魚が好きな方もいらっしゃると思いますので、厚生労働省が発表している魚介類の種類と摂取量もご紹介します。
・1回約80gとして妊婦は週に1回まで (1週間当たり80g程度)
キンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチ(メバチマグロ)、 エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ・1回約80gとして妊婦は週に2回まで (1週間当たり160g程度)
キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ヨシキリザメ、イシイルカ 、クロムツまたマグロの中でも、キハダ、ビンナガ、メジマグロ(クロマグロの幼魚)、 ツナ缶は通常の摂食で差し支えありませんので、バランス良く摂食して下さい。
引用元:厚生労働省HPより
マグロだけでなく、上に記載されている魚との食べ合わせを考え、週に80g以上摂取しないように気をつけましょう。
まとめ
胎児にとって、魚に含まれるDHAはとても有益な栄養素であり、魚介類を食べることは決して悪いことではありません。
しかし、はちみつをあげてしまい、ボツリヌス菌によって命を落としてしまった赤ちゃんがいるように、お母さんの知識がないことで、赤ちゃんが障害を抱えてしまうことは避けたいですよね。
水銀が含まれている魚の摂取量や調理法など、正しい知識を知った上で、楽しい食事タイムにしたいものですね。