ちえこ
今回はそんな疑問を解決していきたいと思います!
パンのメーカーとしてとても有名な山崎パンですが、巷では山崎パンは食べてはいけないなんていう噂がまことしやかに囁かれているんだとか…。
これが本当であれば、大スクープとなりますよね!?
そもそも何故、そんなことが噂されるようになってしまったのでしょうか。
ということで今回は、そんな山崎パンについての噂を検証していきたいと思います。
【この記事の内容】
・山崎パンを食べてはいけないと噂される4つの理由
・山崎パンの原材料や添加物を実際にチェックしてみた
山崎パンを食べてはいけないと噂される4つの理由
「山崎パンは食べてはいけない」という衝撃的な噂がSNSを中心に広がっているらしいのですが、何故そんなことが言われるようになったのでしょうか。
そこにはいくつかの理由がありました。
噂①社長が食べない
噂の理由となっているもののひとつとして、「社長が食べない」ということがありました。
その噂は巷でも有名な話のようです。
山崎パンの社長も食べないと言われる山崎パン案外うまい
— アビカ (@abika514) October 27, 2011
https://twitter.com/LucierIto/status/1278322965612879872?s=19
何故自社で作っているパンを食べないのか?
普通は自社で作っているものは喜んで食べて、むしろ他社のものは一切食べないなんてことが普通だったりするものだと思うのですが…
山崎パンの社長が自社のパンを食べなかったときの話として、こんな話を見付けました。
https://twitter.com/kensukekintore/status/1211544247607758849?s=19
何故山崎パンを食べることが「殺す」ことに繋がるのか…
とても意味深です。
しかし、これはあくまでも噂レベルの話ですので真意のほどは分かりませんが。
噂②山崎パンはカビが生えない
噂の理由となっているもののふたつめには、山崎パンにはカビが生えないということがあります。
他のメーカーのパンは未開封状態でも数日経つとカビが生えてきてしまうのに、山崎パンの場合は同じ環境下にあってもまったくカビが生えてこないというのです。
カビが生えてこないというのは一見すると嬉しいことなような気がしますが、それはつまり防腐剤がたっぷり使われているということに繋がってくるのではないか!?
ということで、そんな添加物がたっぷり含まれている山崎パンは危険=食べてはいけない、ということが言われるようになった所以なようなんですね。
噂③臭素酸カリウムの危険性
噂の理由みっつめは、臭素酸カリウムの存在です。
山崎パンの公式サイトではこの臭素酸カリウムについて、
「このたび当社では、食品衛生法の定める使用基準に準じて、角型食パンに小麦粉改良剤の臭素酸カリウムを使用し、更なる品質改善とおいしさの向上に取り組むことといたしました。」
と正式に発表されています。
これの何が問題なのかというと、実はこの臭素酸カリウムという物質は発ガン性物質と言われているものだからです。
サイトに記載されている通り、基準値内の使用量であるため法律的には問題は無いことなのですが、やはりそれでも発ガン性物質が使われているとなると気にはなりますよね。
そんなことから「食べてはいけない」ということが言われるようになっているみたいです。
噂④週刊新潮の「食べてはいけないパン特集」
噂の理由よっつめには、週刊誌のとある特集が大きく関係しているようなんです。
その特集というのが、週刊新潮による「食べてはいけないパン特集」というもの。
そこでは様々なメーカーのパンで危険度の高いものをトップ30というかたちで紹介しています。
そこで基準となってくるのが「トランス脂肪酸」をどれだけ使用しているか、ということです。
堂々の1位となったのが山崎パンのスナックスティック、続けて2位が同じく山崎パンのシュガーロールでした。
山崎パンは他にも、
5位…アメリカンファッションドーナツ
8位…大きなチョコチップメロンパン
9位…ケーキドーナツ
10位…ずっしりカスタードクリームデニッシュ、チョコチップスナック
がランクインしていました。
様々な製パンメーカーがあるなかで、10位までに山崎パンの商品がこんなにも紹介されているとは驚きです。
そんなことから山崎パンは危険という認識が世間一般的にされるようになってしまったのかもしれません。
山崎パンの原材料や添加物を実際にチェックしてみた
では実際のところ、山崎パンにはどれくらいの危険な原材料や添加物が含まれているのでしょうか?
今回は、先にご紹介した「食べてはいけないパン特集」で1位となってしまった山崎パンのスナックスティックで見てみましょう。
原材料
まずは原材料から見ていきましょう。
スナックスティックの原材料表記を見てみると、
【小麦粉・マーガリン・糖類・パン酵母・全粉乳・牛乳・卵・食塩・蜂蜜・脱脂粉乳・植物油脂・麦芽エキス・ナチュラルチーズ・たんぱく質濃縮ホエイパウダー・還元水あめ・乳化剤・膨脹剤・香料・イーストフード・V.C・カロテノイド色素・(原材料の一部に乳成分、卵、小麦、大豆を含む)】
とありました。
これらの原材料は他のメーカーのパンにも普通に使われているものばかり。
ですから、特段からだに悪いと言いきれるものはありませんでした。
添加物
次に添加物を見ていきましょう。
スナックスティック1本あたりの栄養成分表を見てみると、
・熱量…100kcal
・たんぱく質…1.9g
・脂質…4.8g
・炭水化物…12.4g
・食塩相当量…0.2g
・飽和脂肪酸…1.7g
・トランス脂肪酸…0.2g
・コレステロール…0.0mg
との表記がありました。
ここで気になるのが、「食べてはいけないパン特集」で基準とされていたトランス脂肪酸の量です。
農林水産省によると、トランス脂肪酸は一日のエネルギー摂取量のうち1%よりも少なくするようにと勧告しています。
我々が一日のうちに摂るエネルギー量の平均は大体1,900 kcalほどと言われています。
つまり、これを基準に考えると私たちが一日のうちに摂取しても問題の無いトランス脂肪酸の量は約2gというこたになるのです。
ですから、スナックスティック1本に含まれているトランス脂肪酸の量というのはそれの1/10くらいしかないということになります。
単純計算で、スナックスティックを10本以上食べなければ問題ないということです。
ですから、スナックスティックに含まれているトランス脂肪酸の量は決して多くはありません。
【結論】山崎パンを食べてはいけないは科学的根拠のないガセ
ここまでで、何故山崎パンが食べてはいけない「危険な」パンという扱いや認識になっているのかについて数々ご紹介してきましたが、これらはすべて科学的根拠のない、いわゆる「ガセ」の情報なのです。
危険な物質の扱いである臭素酸カリウムやトランス脂肪酸についても、あくまでも「問題ない」とされている規定内の量しか使用されていませんしね。
また、山崎パンを社長が食べないという話についても、あくまで噂レベルの話ですからね。
勝手なイメージや印象操作によって、ここまで話が大きくなっていってしまったということなのでしょう。