手作り梅酒を作って保存しておくという家庭も多いでしょう。
私の家でも、義母が畑で収穫した梅で毎年のように梅酒を作ってくれます。
驚いたことに、梅酒の瓶に完成した(?)日付が書いてあるのですが、3年も前の日付があってびっくりしたことがあります。
義母は古いものほど「おいしいよ」と言って、毎日少しずつ飲んでいますが…。
「手作りの梅酒って、店で買うような賞味期限はどうなるのでしょうか?」
今回は、そんな手作り梅酒の疑問についての答えをまとめてみました。
手作り梅酒の賞味期限はいつまで?
結論から言えば、手作り梅酒には賞味期限はありません。
というのは、梅酒はアルコール濃度が高い(35度)ホワイトリカーで漬けこむのでアルコール殺菌効果もあり、大量の砂糖を使うことで保存料の役目も果たしてくれるため、正確な期限を定めなくても劣化の心配がないからです。
何十年も経ったワインが飲まれているのをイメージすると納得できると思います。
ちなみに、市販品も賞味期限は特に明記されていません。
理由は同じで、梅酒の製造過程や材料などから判断しても劣化の可能性が極めて低いと判断して表示の必要がないと法律でも定められているんですよ。
何年も熟成させればよりおいしさが増して、コクも出るらしいです。
手作り梅酒の正しい保存方法
賞味期限がないとはいえ、正しい保存法でないと傷んでしまうのではないか心配ですね。
保存場所は、直射日光の当たらない冷暗所がおすすめで、開封したものも大丈夫。
梅酒も生きているので、人間が生活できる温度内なら基本は常温保存です。
ただし、しょっちゅう開けるならやはり夏場は冷蔵庫が無難ですね。
梅酒の存在を忘れて開けるのを忘れてたというくらいで、場所は北側の納戸があればがそこがちょうどいいのかもしれません。
梅酒は水気をとても嫌います。
ジャムや保存食品もそうですが、作るときに入った水分でカビが生えることも多いんです。
作るときはもちろん、開封した後にも水分や他の混入物が入らないようにするのも大事です。
手作り梅酒のベストな飲み頃
梅酒を漬けてから約3か月もすれば、だいたい飲むことができますが、せっかく手作りしたなら、一番おいしい飲み頃に頂きたいものですね。
飲み頃の目安としては、
- さっぱりした味がお好みなら半年ほど
- コクのある深い味わいの梅酒をお好みなら1年以上
がベストです。
ちなみに家庭によっては10年以上寝かせた梅酒もあるんです。
熟成が進むほど、こってりした味わいになり、色も何とも言えない琥珀色っぽくなってきます。
お年寄りのいる家庭では10年物なんてまだまだ!っていう話ですよ。
実際我が家の92歳のおばあちゃんが、20年前に付けた梅酒が蔵に眠っています。
私はアルコールがダメなので、香りだけ楽しませてもらいましたが、鼻が酔いそうなほど濃い梅酒のようでした。
梅を取り出すタイミング
家庭料理に決まったレシピがないように、手作り梅酒にも決まったやり方はありません。
梅は取り出さずに入れっぱなしでも、梅の実や種からエキスがどんどん出て、さらにおいしくなるんですよ。
砂糖やホワイトリカーの分量によって、梅の実のしぼみ具合も違ってくるので、目安はだいたい漬けてから1年なら取り出してもいいようですが、中には梅酒がおいしくて実だけが残るという方もいるらしいですね。
漬けて3か月もすれば、梅のエキスもほとんど出ているので取り出してもかまわないのですが、実を食べるならやはりしぼんでからのほうがいいと思います。
作る人、食べる人のお好みで調整してみてください。
もし、実がしぼんでいないうちに梅酒を飲み切った場合は、もう一度砂糖とホワイトリカーを足すと梅のエキスが絞れますよ。
カビが生えてきた場合の対処法
手作りとはいえ、よほどのことがない限り梅酒にカビが生えたりすることはありません。
でも逆に手作りだからこそ、仕込みの段階で間違いがあれば簡単に発生するのがカビです。
いつもと色が違っていたり、何か浮遊物があれば確認したほうがいいですね。
まず、瓶をあけて臭いをチェックします。
梅酒の臭いとは明らかに違う独特のカビ臭さや、酸っぱい臭いがすれば、もう傷んでいます。
その場合は廃棄するのがベストです。
カビから発生する有害物質で食中毒を起こす可能性もありますので、あまりひどくならないうちに梅の実を取り出して梅酒は諦めましょう。
梅の実がカビていなければ、よく加熱してジャムなどに再利用もできます。
おすすめの飲み方
某メーカーで梅酒とソーダを合わせた「ウメッシュ」を販売していますが、これは手作り梅酒で作ると最高です!
炭酸水と氷適量で割って、濃さはお好みで作るとさわやかなソーダ割りが簡単にできます。
他には、バニラアイスに少量の梅酒をかけて食べるのもおすすめ!
甘味の強い梅酒とは相性バッチリなんです。
他にも梅酒をゼラチンと合わせたゼリーも、夏のスイーツにはぴったりですね。
まとめ丨手作り梅酒には賞味期限はない!
手作り梅酒の賞味期限や保存方法についてまとめてみましょう。
※高いアルコールとシンプルな素材で賞味期限の心配はなし!
アルコール濃度の高いホワイトリカーで漬けるため、雑菌やカビの混入の確率も極めて低いのですが、注意しないと何年も持つはずの梅酒がダメになってしまうのでご注意を。
時々様子を見てあげることで、傷んでいるかチェックしましょう。
※正しい保存法は「ほったらかし」
一見、何?と思いがちですが、冷暗所(北側の直射日光の当たらないところ)で忘れてしまうくらいに放っておくのが梅酒には一番いいのです。
あまり中身に触れず、飲み頃まで時々梅酒に変化がないか見てあげるといいですね。