お味噌汁に入れたり、おにぎりにしたりするだけで昆布の香りがして美味しいですよね。
昆布などの海藻類はミネラルが豊富で体に良いというイメージがあります。
なかでもとろろ昆布には「血圧が下がる」という噂もあります。
では本当にとろろ昆布には血圧を下げる効果があるのでしょうか?
また下がるのであればどんな食べ方が良いのか?
自身の健康、家族の健康のためになるレシピもご紹介します。
とろろ昆布の効果で血圧が下がる?
では早速、とろろ昆布の栄養成分を見てましょう。
ミネラル、ビタミンが豊富なのが一目瞭然です。
注目したいのが「カリウム」です。
カリウムは体内の不要な塩分を体外に排出し、血圧を抑えてくれる働きがあります。
また「葉酸」は妊婦さんに必要な栄養として知られていますが、アメリカの研究では葉酸の摂取で高血圧の予防になったと報告されています。(参考:All about)
「マグネシウム」は直接血圧には働きかけませんが、血管の収縮を抑制する働きがあります。
とろろ昆布で血圧を下げるというよりは、血圧の上昇を抑えることは可能といえます。
とろろ昆布の効果的な食べ方
血圧の上昇を抑えてくれるとろろ昆布。
では効果的な食べ方はどうなんでしょうか?
どのくらい食べるの?
1日の目安は約3gです。
3gと聞くとすごく少ないように感じます。
でも昆布を削ったものなので、3gでも食べ応えを感じれる量になります。
小鉢に半分くらいにはなりますよ。
効果を発揮したいからたくさん食べたいと思ってしまうかもしれませんが、とろろ昆布の栄養成分表をみていただくとわかりますが、ナトリウムもカリウムの次に豊富です。
体内の水分調整や神経や筋肉を動かすことにも欠かせない栄養ではありますが、「塩分」とも直結してしまうので注意が必要です。
ナトリウム2,100㎎×2.54÷1000=5.334g(食塩相当量) ※とろろ昆布100gあたり
とろろ昆布100gあたりの塩分は約5.3gです。
18歳以上の男性で1日8g未満、女性で7g未満が1日の目標食塩摂取量とされていますので、とろろ昆布3gですと食塩相当量は0.1g程度となりますので、その他のおかずや味噌汁分×3食分と考えても適量分で食事で取り入れても塩分を抑えることができます。
食べるタイミング
味噌汁やおにぎりなど食事のひとつとなるとろろ昆布ですが、どのタイミングで食べるのが一番効果を発揮してくれるのでしょうか。
食後にとろろ昆布を食べても栄養成分の効果は期待できませんので、食前や食中がオススメです。
とくに食前の方が栄養をスムーズに吸収できると言われています。
昆布には血圧の上昇を抑える働きの他に糖分や脂質の吸収を抑える働きもあるので、食前に食べることでカロリーコントロールもできます。
毎食の食前に食べた方が健康維持に繋がりそうですね。
とろろ昆布のおすすめ健康レシピ
とろろ昆布の調理方法となると、なんとなくピンと来ない人の方が多いと思います。
私の家でも汁物やうどんに入れてなどがほとんどでした。
おにぎり用の昆布を発見してからはおにぎりの海苔の代わりに使ったりしています。
味噌汁に入れてたら子供に拒絶されてしまったので・・・(笑)
浅漬けの出汁としてまぶしてみたり・・・
と、いうことでおにぎりと汁物に使う以外のとろろ昆布の健康レシピを紹介します。
ピリ辛サラダ
材料(2人分)
・キュウリ———-2本
・豆板醤———–適量
・白ごま————適量
・ニンニク———–1片
・とろろ昆布———3g
作り方
①キュウリを1.5cmくらいの輪切り、ニンニクはみじん切りにする。
②①で切ったキュウリとニンニクを左記の材料で混ぜ合わせる。
すごく簡単です。
健康レシピで紹介していますが、正直、お酒にピッタリです。
お酒もほどほどにしてください。
きゅうりも「カリウム」が豊富に含まれていますので、とろろ昆布と食べると相乗効果を発揮してくれます。
また、血圧高めの人に向けた胡麻麦茶があるように、白ごまにも血圧を抑える栄養が含まれています。
お父さんのご飯前の晩酌にいいかもしれませんね。
酢の物
きゅうりを使うなら酢の物もオススメです。
材料(2人分)
・キュウリ———1本(100g)
・とろろ昆布——-6g
<調味料>
・水——————80ml
・めんつゆ(ストレート)–50ml
・酢————–大さじ2
・砂糖———–小さじ2と1/2
・塩————-少々
作り方
①きゅうりを2㎜輪切りにして、とろろ昆布をほぐし<調味料>をいれて混ぜ合わせれば完成。
※塩を入れなくてもお酢を少し足すと減塩になりますよ。
引用元:こんぶのくらこんHP
もずく酢に似た感じで美味しいですよ。
お酢には血管を拡張させる「酢酸」が含まれています。
また、午前中に血圧が上昇しやすいと言われているので、酢の物は朝食前がオススメです。
とろろ昆布巻きシュウマイ
材料(10個分)
・とろろ昆布————20g
・豚ひき肉————150g
・玉ねぎ———-1/3(60g)
・干しエビ(A)——–大さじ2
・干しシイタケ(A)——-2個
<調味料>
・片栗粉————大さじ2
・酒—————-小さじ1
・砂糖—————小さじ1
・こしょう————-少々
・ごま油————-大さじ2
作り方
①材料(A)は水で戻します。
②①と玉ねぎをみじん切りにします。
③ボウルに②と豚ひき肉、<調味料>を入れて混ぜ合わせます。
④③を一口大に丸めてとろろ昆布で包み、10分くらい蒸し器で蒸せば完成です。
お好みでめんつゆや醤油で食べてもいいですよ。
ただし、つけすぎ注意!
引用元:こんぶのくらこんHP
上記の2つに比べてお肉が入っているので、ボリューム感があります。
とろろ昆布が巻いてあるので、お醤油やめんつゆがなくてもお出汁の味だけでも十分に美味しかったですよ。
一見、とろろ昆布しか体に良さそうな材料しかないように感じますが、豚ひき肉には必須アミノ酸のロイシンという栄養が含まれています。
タンパク質の合成には欠かせない成分です。
若々しい血管を保つには必要な成分です。
また干しシイタケにはエリタデニンという血中コレステロールを下げ、血行を良くしてくれる栄養成分が含まれています。
食べ応えがあって血圧の上昇を抑えてくれるメニューですよ。
血圧の上昇は要注意
血圧が高いと「高血圧症」と診断されます。
日本人の三大疾病は「がん」「心疾患」「脳血管疾患」と言われています。
「心疾患」と「脳血管疾患」の原因に「高血圧」は大きく関わっています。
私の祖父母も「心疾患」と「脳疾患」が原因で亡くなっています。
東北の生まれですので、塩分が濃いものを好んでいました。
(毎年、県別塩分摂取量は上位5位にランクインしてる県です。)
ですので、味に物足りなさを感じるかもしれませんが、塩分摂取は控えるべきです。
また、塩分の他にも高血圧症の原因はあります。
原因 | 体内の状態 |
塩分 | 血液の浸透圧を一定に保つために、血液量が増えることで血圧が上昇する。 摂り過ぎているとナトリウムの排出が上手くできなくなり、血液量が増えた状態になってしまう。 また、血栓ができやすくなる。 血栓が剥がれて心臓内で詰まると「心疾患」、脳内で詰まると「脳血管疾患」が急性で起こる。 高血圧症の人は1日の塩分量は6g未満が好ましい。 |
肥満 | 心臓から送られてくる血液量は体重に比例するので、体重が多ければ多いほど心臓に負担がかかる。 また体重よりも内臓脂肪が多いと動脈硬化の原因にもなる。 |
ストレス | 仕事や悩み、過労や睡眠不足によって血圧が上昇する原因になる。 スポーツ中も緊張した場面等で息を止めた際に血圧が上昇して発作を起こすこともあるので、日ごろからストレス解消のためにリフレッシュや適度な運動を心掛ける。 |
喫煙 | ニコチンによって交感神経が刺激され血圧が上昇する。 また、一酸化炭素によって血中の酸素が減少し心臓に負担がかかる。 |
塩分と肥満は直接食事につながるので、いかに日ごろの食生活が大事かがわかります。
うちの旦那は血圧が高めです。
肥満ですし、タバコも吸いますし、塩分が大好きです。
「タバコは絶対やめられない!ご飯も満腹に食べたい!」と・・・聞く耳を持たず。
なので、「塩分」を控えてもらいました。
最初は「え・・・あ・・・うん・・・」と味に納得がいかない感じでたまに醤油などで塩分を加えてましたが、根気よく出し続けたら薄い味に慣れてくれました。
今では血圧も正常値になっています。
できることから高血圧症の予防をしていくことが良いですね。
まとめ とろろ昆布で高血圧は防げる
とろろ昆布の成分から血圧が上昇を抑えてくれるということがわかりました。
今回、レシピも紹介しましたが、日ごろうどんやお味噌汁にとろろ昆布を入れる方は汁の塩分を薄めましょう。
塩分が足りず嫌かもしれませんが、とろろ昆布には旨味成分のグルタミン酸が含まれていますので、減塩しても旨味成分を感じることで物足りなさを感じません。
とろろ昆布は昆布を削っているため、旨味成分が溶けだしやすいので減塩に非常に使い勝手のいい食品です。
高血圧症になってしまうと毎食時に薬を飲む生活になってしまいます。
そうなる前にとろろ昆布で減塩食生活を心掛けることが健康な体になる、健康な体を取り戻す一歩になりますよ。