かなこ
クリスマスシーズンになると、スーパーにはたくさんのチキン料理が並びますよね。
中には、毎年自宅でチキンを焼いているという主婦の方も、いらっしゃるかもしれません。
では、なぜ「クリスマス=チキン」というメニューが定番化しているのかはご存知ですか?
今回は、クリスマスとチキンの関係性についてまとめてみました!
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
クリスマスにはチキンを食べるのはなぜ?
クリスマスにチキンを食べるようになった理由は、そもそも「クリスマスは何の日か」という点が大きく関係しています。
クリスマスはご存知の方も多い通り、本来はイエス・キリストの誕生日。
そのためアメリカやヨーロッパ諸国のキリスト教徒の人々は、その日に特別なご馳走を用意してキリストの誕生をお祝いしていました。
そしてその特別なご馳走となったのが、七面鳥。
これは当時、牛や豚などの家畜に比べ、七面鳥であれば比較的安価で手に入れることができたことが関係しています。
またチキンよりも七面鳥の方が大きいため、一羽を料理することで家族全員のお腹を満たすことができたというのも、大きな理由の一つのようです。
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、現在でも七面鳥のローストは、海外では定番のイベント料理なのです。
日本と海外のクリスマスの違い…なぜ日本では七面鳥ではなくチキンが一般的?
さてここで、「なぜ日本では、七面鳥ではなくチキンが広まったの?」という疑問が浮かびますよね。
実はこれには、2つの理由があります。
一つ目は、日本にはそもそも七面鳥を食べる習慣がなかったという点。
先ほどお伝えしたとおり、クリスマスの文化はアメリカやヨーロッパ諸国から始まったものですが、日本には明治時代以降に少しずつその文化が浸透していきました。
海外の様子を真似てツリーやデコレーションケーキの販売が始まるとともに、入手の難しい七面鳥の代替として、ローストチキンが用意されるようになりました。
そして二つ目の理由が、ケンタッキー社(KFC)の販売戦略です。
ケンタッキーフライドチキンが日本に初めて来たのは、1970年のこと。
当時アメリカ文化に強い憧れのあった日本で、ケンタッキーは急速に人気を博していきました。
そして1974年にケンタッキー社は、「クリスマスにはケンタッキーフライドチキン」という宣伝広告を出したのです。
これが大ヒットし、世間に広まり一般的になったと言われています。
つまり日本でチキンが広まった理由は、七面鳥が手に入りにくかった背景と、KFC社の宣伝広告の影響。
「クリスマス=チキン」という定番を後押ししたのが、ケンタッキー社の戦略だったというのは正直驚きですね!
世界のクリスマスの定番料理は?
アメリカやヨーロッパ諸国の多くでは七面鳥、日本ではチキンが定番のクリスマス料理ですが、その他にはどのようなものがあるのでしょうか?
世界のクリスマスの定番料理を、一部ご紹介していきます!
<スウェーデン>
スウェーデンなどの北欧諸国では、「ユールシンカ」という名前の豚肉料理がクリスマスの定番となっています。
ユールとは「クリスマス」、シンカとは「豚のおしり」を意味します。
直訳するとなかなかのインパクトですが、ハムに近い状態に仕上げた豚肉に、マスタードを塗って食べる美味しいメニューのようです。
<チェコ>
チェコのクリスマス料理といえば、鯉のフライ「スマジェニー・カプル」が定番です。
クリスマスに肉料理ではなく魚、というのはなんだか新鮮ですね!
サイドディッシュには、ポテトサラダを添えるのが一般的です。
<イギリス>
イギリスのクリスマスには、「ミンスパイ」というデザートが欠かせません。
イエス・キリストのゆりかごをかたどったと言われる、半球体の形のお菓子です。
かつてはひき肉を使ったおかず系のパイだったようですが、現在ではブランデーやスパイスで煮込んだ果物をパイで包み焼きした甘いデザートパイが定番です。
”サンタクロースの好物”とも言われているようです。
<ドイツ>
ドイツでは、「シュトーレン」というドライフルーツやナッツが練り込まれたデザートが定番。
近年では、日本でも見かけることができますね!
クリスマス当日を待つ間、少しずつスライスして食べていくのが習慣のようです。
まとめ
今回は、クリスマスにチキンを食べる理由についてまとめてみました。
ポイントは3つ。
- クリスマスはイエス・キリストの誕生日ということで、そのお祝いのためにご馳走(七面鳥)をふるまう習慣がアメリカやヨーロッパ諸国にあった
- 日本には明治時代以降にクリスマス文化が到来したが、手に入りにくい七面鳥に代わり、チキンが代用された
- 「クリスマス=フライドチキン」というイメージをつくりだしたのは、ケンタッキーフライドチキンの経営戦略からだった
以上です!
今年のクリスマスは、世界各国の料理に挑戦してみるのも楽しそうですね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。