地震が起きるたびに話題になる地震雲。
地震雲は本当にあるのか、どういった条件で発生するのか?
気になっている人も多いことでしょう。
そこで今回は地震雲の信憑性について調べてみました。
様々な疑問を解決していきましょう!
地震雲が当たる確率ってどのくらい?信憑性と科学的根拠はいかに
大きな地震がやってくる前兆とも言われる地震雲。
地震雲とは、地震の前兆、予兆として見られることのある不思議で特徴的な形の雲のことをいいます。(各地で発見されていますね)
その科学的な根拠はあるのでしょうか?
地震雲が当たる確率ってどのくらい?
同様の質問がYahoo知恵袋で投稿されていたのでアンサーを簡単にまとめてみます。
- 毎日地震が起こっているので、100%の確率で当たります。
- 100000000(一億)分の1。そもそも地震雲なんてありません。
- 地震雲というものは存在しないので、確率はゼロです。
ざっくり言うと根拠がないのだから0%という意見と、毎日地震はどこかで起きているのだから100%という意見がありました。
確率は対局ですが、いずれの意見も「地震雲なんて関係ない」というところに落ち着きそうです。
またツイッター上でこんな意見も発見しました。
そうですね、外れるなら外れた方がいいです。地震雲の当たる確率は約35%(これ因果関係の統計とったみたいです。)
災害予知の分野でこれだけ確率があるならば非常に優秀だと私思います。
近くなら気を付けてくださいね。— 神野 大志 (@jinno5407) 2016年10月29日
どうやらMs.サンデーというテレビ番組で「去年から今年にかけて発生した震度5以上の地震16回のうち、6回をほぼ正確に予測した」として地震専門家の方が紹介されたことが情報ソースとなっているようです。
ただ詳しいデータなどは公表されていないようなので信憑性としては今ひとつな印象です。
信憑性と科学的根拠はいかに!
以下、気象庁と専門家の見解を引用してみました。
気象庁の見解
雲は大気の現象であり、地震は大地の現象で、両者は全く別の現象です。大気は地形の影響を受けますが、地震の影響を受ける科学的なメカニズムは説明できていません。「地震雲」が無いと言いきるのは難しいですが、仮に「地震雲」があるとしても、「地震雲」とはどのような雲で、地震とどのような関係で現れるのか、科学的な説明がなされていない状態です。
引用元:気象庁
専門家の見解
【地震雲が不安な方へ】地震雲は存在自体が科学的に証明されてなくて,現状は幽霊みたいなもんです.ネット上で地震雲と呼ばれる雲はほぼ飛行機雲か吊し雲や波状雲などの大気現象です.地震雲を信じる信じないはご自由ですが,地震を不安に思ったら,しっかり備えましょう.地震はいつでも起こり得ます
どうやら、まだはっきりとした根拠は無いのが現実のようです。
しかしながら、雲の発生には電磁波が関わっていることが科学的に明らかにされており、地震の前兆として起こる地殻の衝突が上空へと伝わって、その電磁波が普段と異なる形状の雲を発生させているのではないかとの説も出てきています。
このように解明が進んでいる地震雲、科学的に証明される日も近いのではないでしょうか。
形さまざま、地震雲の種類
種類も様々な地震雲。
ここではざっくりと、地震雲の形態を紹介してみます。
■断層型地震雲
青空と雲とで空がくっきりと二分されたような形に見える雲で、地震発生2~3日前に目撃される。
■帯状形地震雲
一本の長い帯のように見える、飛行機雲を太くしたような形の雲で、この長さが長いほど地震発生までの時間が長い。
■波紋形地震雲
水面に広がる波紋のような形の雲で、雲がより長くて濃いほど、大きな地震が来ると言われている。
■放射状形地震雲
震源の方向から放射線状に伸びる雲で、この雲が長く、濃く、太い方がより大きな地震が来ると言われている。地震発生の3~4日前に目撃される。
■肋骨状形地震雲
肋骨に似た形の雲で、地震発生の2~24時間前に発生すると言われる。
■弓状形地震雲
弓のように弧を描く雲で、地震発生の2~3日前に見られる。
■竜巻形地震雲
竜巻のように縦にらせん状に渦巻く雲で、目撃された場所の近くで地震が発生しやすいと言われる。地震発生の8日前頃に見られることが多い。
■稲穂形地震雲
稲穂のような形をした、先端に行くほど太くなる雲で、地震発生の2日前頃に見られることが多い。
■さや豆形地震雲
さや豆の形に似た丸っこい雲で、その大きさが大きいほど地震も大きくなると言われており、地震発生の3~4日前に見られることがある。
■レンズ雲
レンズのような形に膨らんでいる雲で、UFO雲、つるし雲、とも呼ばれる。大きな地震の1週間前ころに見られている。
以上、簡単に特徴を挙げましたが…本当に種類が豊富ですね。
この中でも実績があるのはレンズ雲で、過去にこの雲が観測されたあとには震度5以上の地震が起きているそうです。(恐ろしい…!)
地震雲の特徴!普通の雲との見分け方は?
さて、いろいろな種類を確認してきました、地震雲。
ふと気にかけて空を眺めて、とりあえず見慣れない形の雲があったらアレ?と思ってしまいますよね。(変な雲を探すのが大好きな著者です)
そこでここでは普通の雲と地震雲を見分けるポイントをご紹介します!
最も大切なポイントとなるのが、動き。
普通の雲が風や気流に流されていくのに対して、地震雲は動きません。
風に流されゆるやかに動く雲たちの中、ほぼ移動せず、長時間同じ場所で観測されるのが地震雲の特徴なのです。
あの雲なんだろう?と思ったら、しばらくぼーっと空を眺めてみましょう。
動かなかったら地震雲かもしれません。
(レンズ雲)
予測に役立つかも?地震雲まとめ
科学的根拠にはまだ情報が乏しい地震雲でしたが、実績から挙げる特徴としては以下のようになっていました。
- 風などの影響を受けず、移動しないで長時間同じ場所から確認できる
- 地震雲が出てからおおよそ2週間以内に地震が起こる可能性がある
特に、長時間動かない雲には要注意!でしたね。
秋の晴れ晴れとした空、のんびり空を眺めながら怪しい雲を探してみるのも楽しい?かもしれませんよ。
そしてくれぐれも、地震雲探しと同時に、防災対策はバッチリ行っておきましょう!
では、今回はこの辺で。